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化石海水型温泉ってなに?
  多くの海岸の温泉は、主体を現海水、またはちょっと昔の海洋水を温泉の起源としています。これに対し、非常に古い時代の海洋水が起源水になっているものを、化石海水型温泉といいます。大昔の海洋水が堆積物粒子のすき間に閉じ込められ、封鎖<トラップ>されて残っていることが「化石」といわれる理由です。
   
  化石海水が閉じ込められた年代は、およそ200万年前の「鮮新世(せんしんせい)という時代以後で、150〜80万年位と推定されます。
   
  化石海水の成分の特徴は、海洋水と比較して、塩化ナトリウムと炭酸水素イオン濃度が高く、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、硫酸イオン含有量が少ないことです。
   
  化石海水の特徴として、ヨウ素や臭素が多いということがあげられます。これは、植物性の有機体が体内に蓄積していたヨウ素や臭素が化石海水に溶け込んでいったものと推測されます。
   
  稚内に湧出する温泉は、上記の特徴を有し、油分を含む油温泉(あぶらおんせん)ともいわれる珍しい温泉です。アトピーなどの皮膚病に効果があるといわれる、メタホウ酸、ヨウ素(ヨード)などの成分を高濃度に含んでいます。
 
   
  稚内沿岸で採れるコンブは利尻コンブといわれ、江戸時代から北前船で日本海を航行して、京都や大阪に運ばれ、高級な食材として重宝されてきました。今も利尻、礼文、稚内は利尻コンブの産地ですが、大昔の稚内の海には今よりずっと多くのコンブなどの海藻が繁茂していたと思われます。
   
  稚内の温泉がヨウ素(ヨード)を多く含んでいるのは、大昔のそんな時代をしのばせてくれるのではないでしょうか。ゆったりと温泉につかって疲れを癒し、ひと時、遠い古代に思いをめぐらせていただけたら、幸いです。
 
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